午前組がプレーを終え、第1ラウンドに続きアマチュアの杉原大河(21=東北福祉大4年)が、7バーディー、ノーボギーの65で回り、通算8アンダー、136でS・ノリスと並び、首位に浮上した。

開始の10番で右ラフからの第2打をピン奥5メートルにつけてバーディー発進すると、続く11番も連続バーディー。13番パー4では右林の中からの第2打をピン横1メートルにつけ3つ目のバーディー。前半だけで5バーディー、31と伸ばすと、後半も6番、7番と連続バーディー。ツアーでは自己最高という65で、首位に躍り出た。

「ティーショットが2日間調子が悪くて、フェアウエーキープも昨日3回、今日が2回だったんですけど、それでもこういうスコアで回れたのは、そこからのプレー、2打目以降が良かったからだと思います」と振り返る通り、アイアンなどのショットでチャンスをつくり、正確なパッティングでスコアを積み上げていった。

松山英樹らを輩出した東北福祉大の4年で、今年は副キャプテンを務める。今年のツアーでは、4戦中、1年上の金谷拓実、2学年上の片岡尚之、さらに大先輩の岩田寛と3人が優勝。「ボクの1年、2年上の方が優勝してめちゃめちゃうれしかったし、ボクも頑張ろうと思った」と、大きな刺激になっている。

「アプローチの練習場とかものすごく、施設が整ったところで練習することは自分のプラスになる」と東北福祉大を選んだ。恵まれた環境でショートゲームを磨き、昨年の日本オープンでは、通算2アンダーで5位に入り、ローアマに輝いた。この日の赤いシャツと黒いパンツは「日本オープン2日目に4アンダーを出したときと同じ服」と気合を入れて臨んでいた。

同じ大学や、アマチュアの活躍に負けん気も刺激された。第1ラウンドでは、同じナショナルチームの後輩、日大2年の杉浦悠太が首位に立った。「やっぱり年下には負けたくない。できるだけ悠太に近づけるスコアで上がりたいと思っていた」と話した。

名前の大河(たいが)は、生まれた年の99年に8勝したタイガー・ウッズにちなんで名付けられた。「ボクにとってはスーパースター。あのガッツとかは見ていて気持ちが良い」という。将来の夢はウッズもプレーする米ツアー。マスターズを制した先輩の松山英樹がお手本だ。「目標にしていいのか分からないが、尊敬する先輩。いずれは自分もそこまでいきたいと思う方」と思いを寄せた。

優勝すれば、全英オープンへの出場権を獲得できるこの大会は、夢を実現させるチャンスでもある。その夢に近づき「こういうチャンスはなかなかないところでチャンスがきた。しっかりと(優勝を)考えながら、自分のゴルフをしていくことを心掛けてやりたい」と決勝ラウンドへの抱負を話していた。