女子ゴルフの宮里美香(31=ニチコン)が今年の公式戦で獲得した1バーディーにつき1000円をジュニア選手育成などを行う「ザ・ファースト・ティ・オブ・ジャパン」に寄付する。26日、自身のSNSで発表した。対象は今年の公式戦全試合で、ここまでは9試合に出場し67バーディーを積み重ねていた。

今回の決断について宮里は「ジュニア選手の小さい時の環境は大事だと思うので、そういうものをしっかり提供してあげたい」と思いを語った。発表した自身のインスタグラムでは、ジュニア選手らもコロナ禍で思うような活動ができていないことに触れ「また明るい笑顔で子どもたちがこのプログラムに参加できること、また近い将来、私の地元である沖縄の子どもたちにも参加してもらえる日が来ることに向けて、少しでも協力できればと思います!」と意気込んだ。進捗(しんちょく)状況などは随時、インスタグラムなどで報告していくという。

宮里はコロナ禍に見舞われた昨年から、自身の名前にちなんで「みかんプロジェクト」と名づけたさまざまな慈善活動を行ってきた。昨年5月にはコロナ禍に苦しむ医療従事者や飲食店の支援として、約1カ月間、地元の沖縄赤十字病院のスタッフに1日約40食の弁当を購入して届けた。「自分で行動して全部動くことは初めてでしたが、みなさんに喜んでもらえ、やってよかったなと思いました」。

現在も5月末を期限とし、今オフのチャリティーゴルフイベント開催を目指したクラウドファウンディングにも挑戦している。こうした活動のきっかけは18年までの米ツアー参戦中に、現地選手らが寄付などを積極的に行う姿を目にしたこと。宮里は「なかなか今までは思うように実行できなかったので、今がその時だと思いました。できることを少しずつやっていきたい」と力を込めた。

19年の国内ツアー復帰後は沖縄で生活してきたが、移動面などを考慮し、今月から都内へ拠点を変更。日本復帰後、初優勝へ向けてもコンディションは整いつつある。「夏の暑さには強いと思っています。ここから上げていきたい」とバーディー量産を誓った。【松尾幸之介】