山路晶(22=森六グループ)がパー3の3番ホール(150ヤード)と7番(175ヤード)でホールインワンを達成した。1ラウンドの中で2度ホールインワンを達成するのは国内男女ツアーを通じて史上初の快挙となった。

1ラウンドで2度のホールインワンの確率は「6700万分の1」とされるが、国内女子ゴルフツアーでは、さらに確率が低いとされる、同一選手による同一ラウンドでのアルバトロス(規定打数より3打少なくカップインすること)とホールインワンという快挙が10年前に達成されている。当時、日本女子プロゴルフ協会はデータから「約2万9600年に1度の確率」とはじき出している。

2011年7月15日、スタンレーレディス(静岡・東名CC)の初日だった。有村智恵は505ヤードの8番パー5で残り190ヤードの第2打をカップイン。さらに135ヤードの16番パー3でホールインワンを決めた。当時の日本女子プロゴルフ協会は過去10年の女子ツアーのデータから「約2万9600年に1度の確率」とはじき出した。

当時のデータでは、過去10年の女子ツアーでは、アルバトロスは「1万7896ラウンドに1度」、ホールインワンは「604ラウンドに1度」の計算で、同一ラウンドで両方が出るのは「1080万9184ラウンドに1度」。1人で毎日1ラウンドした場合、この快挙は「2万9614年に1度」ということになる。

当時、「怖いとしか言葉が出なかった。こんな1日で運を使って…」とコメントした有村は初日から首位を譲らない完全優勝。約1年3カ月ぶりのツアー通算8勝目を挙げて「初日の奇跡を、いい思い出にするために頑張った。忘れられない3日間になった」と涙を流した。