国内女子ゴルフツアー21年第15戦、宮里藍サントリー・レディースは10日、兵庫・六甲国際GC(6517ヤード、パー72)で開幕する。21年5勝の稲見萌寧(21=都築電気)が9日、練習ラウンドを行った。

稲見は前週ヨネックス・レディースを21年14戦目で初めて欠場し、休みを取った。しかし、のんびりしたかと言えばそうではない。完全オフは0日。連日、午前中に約2時間のトレーニングをこなし、午後はショット練習などを6時半頃まで行った。「体を休めるという意味では練習時間が少ない分、試合に出ていた方が楽。でも、今年は上位で戦う試合が続いていたので、ずっと気を張っていたので」と心の休息の意味合いが強かった。

現実的に2枠の東京オリンピック(五輪)代表決定まで残り3試合。稲見は畑岡に次ぐ2番手の世界ランク26位。3番手の古江は28位とあってラストスパートをかけたい。実際、4月末には代表用ユニホームの採寸は済ませた。ただし、稲見は「五輪はゴールじゃなく、私の今年の目標は1年間を戦いきることなので」という。19年に初シードを決め、20年はコロナ禍で14戦だけ。初体験のフルシーズンを乗り切ることが最優先だ。

笹生優花が畑岡奈紗とのプレーオフを制した全米女子オープンも、テレビ中継をほとんど見なかった。「すごいなとは思う。私の中でナサちゃんはずばぬけてうまく、海外で戦える人と思っている。ユウカちゃんも試合前半からすごく良かった。だから、めちゃくちゃビックリという感覚はないんです」。事実を冷静に受け止め、自分は自分でやることをやる。

稲見が休養明けでも変わらぬ強さを見せそうだ。