東京オリンピック(五輪)の代表の行方を左右する大会が日米で開催される。ともに24日開幕のアース・モンダミン・カップと全米女子プロ選手権。五輪代表争いを繰り広げる渋野日向子、稲見萌寧、古江彩佳の戦いや見どころを佐伯三貴氏(36)が展望する。

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今回五輪代表を争う渋野さん、稲見さん、古江さんは日本を代表する選手。誰が選ばれても恥ずかしくない、誰を連れて行ってもいい選手たちだと思います。五輪代表が決まる大会を前に、3人のストロングポイントを挙げておきたいと思います。

渋野さんは、全英を勝った時のような大きいゴルフ。失敗を恐れず挑戦するイケイケの強気のゴルフが魅力です。稲見さんは、ボギーを打たない堅実だけど、バーディーも取るというそつのなさ。古江さんは、プレッシャーがかかるほど冷静になって、落ち着きのあるプレーが身上。3人ともタイプが違って、渋野さんは舞台が違いますが、本当に最後まで分からない、目が離せない展開になると思います。

五輪に関して言えば、最初は五輪に選ばれるようにと口にしますが、コロナ禍もあって五輪が本当に開催されるか分からない状況で、五輪と言うより自分のゴルフにシフトチェンジして、年間の目標に向かっていく中で、結果として選ばれたらいいな、というように変わってきたと思います。

全米女子プロでは、畑岡さんにも注目しています。全米オープンの悔しさをバネに、何かきっかけがあれば良くなると思うので期待しています。短いスパンでメジャーが続く感じで、逆に期間が空いてしまうと邪念が入りやすいので、臨みやすいと思います。また、笹生さんは勢いに乗っているし、自信を持って臨んで欲しいです。

アースは賞金も高額で、一発で局面が変わるだけに、選手のモチベーションも上がるはず。賞金女王争い、リランキングと見どころが多く、後半戦に向けてもキーになる、すごく意味を持つ大会で、全米女子プロと同じように盛り上がる大会になると思います。