女子ゴルフで南幌町出身の内田琴子(18=フリー)が、8日から始まる国内女子ツアーのニッポンハム・レディース(~11日、苫小牧・桂GC)でプロデビューする。6月に行われた20年度JLPGA最終プロテストに4位で合格し、5位以内の選手に与えられる同戦の出場権を獲得。故郷でプロとしての第1歩を踏み出す。

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故郷で迎えるプロデビュー戦。やはり、特別な思いになる。内田は「うれしいですし、タイミングがよかったと思う。今、北海道(出身)の人たちがすごく活躍しているので私も続けたら」。現在、賞金ランキングトップを走る北広島市出身の小祝さくら(23=ニトリ)らトッププロが集結する試合で、プロのスタートを切る。

6月に行われた最終プロテスト(22~25日、茨城・静ヒルズCC)で、初挑戦ながら超難関とされる戦いを4位で突破。幼い頃からの夢をかなえ、プロの仲間入りを果たした。「合格できてほっとしています」。今年3月に北海学園札幌高を卒業したばかり。その表情にはまだあどけなさが残る。

家族の支えが大きい。母洋子さん(46)はプロテスト1次予選からずっとそばで見守ってくれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客開催だったため、ラウンドの様子をみせることはできなかったが、洗濯やホテルと会場の間を車で送迎してもらうなど、身のまわりの世話をしてくれた。

プロゴルファーとなった娘に母は「やっとスタートライン。少しずつ現実なんだなと感じています。本当にありがたいですし、うれしいです」と感無量だ。今大会は有観客開催で、8日の第1日は、母だけでなく幼少期クラブを握るきっかけをつくってくれた父崇広さん(52)も観戦を予定している。

内田はこの日、練習ラウンドをこなし最終調整を行った。アマ時代に5度出場した国内ツアーはすべて予選突破を果たせなかったが、今度は心技体が充実するプロ初戦。「デビュー戦が地元ということで応援に来てくれる人もいる。楽しくプレーしているところをみせられるように。良い結果を残したい」と気合は十分だ。【山崎純一】

◆内田琴子(うちだ・ことこ)2002年(平14)10月4日、南幌町生まれ。南幌小1年でゴルフを始める。南幌中から北海学園札幌高に進学。18年北海道女子アマチュア選手権優勝。21年6月プロテスト合格(93期生)。ドライバー平均飛距離240ヤード。血液型B。得意クラブはドライバー。好きな食べ物はシチュー。趣味は買い物。家族は両親と妹。159センチ、55キロ。

◆主な北海道出身の女子プロ 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)登録者は29人(ティーチングプロ除く)。シード選手は国内4勝の小祝さくら、6月のアース・モンダミン・カップで通算4勝目を挙げた菊地絵理香(32=フリー、苫小牧市出身)の2人。ニッポンハム・レディースには小祝のほか、14年プロ転向の山戸未夢(26=三印三浦水産、札幌市出身)、昨年の日本女子オープン7位タイの吉本ここね(21=不二サッシ、札幌市出身)らが出場する。