今年2月に発足した日本チャレンジゴルフツアー協会(JCG)は17日、都内で会見し、初年度となる今年度は、ツアー36試合を実施することなどを発表した。

JCGはプロテスト合格を目指す練習生、研修生らに試合環境の構築を目指して設立された団体。本年度は関西で開催予定の10月4日の試合を皮切りに関東と関西で男女各9試合の実施を計画する。試合は1日で賞金もあり、1試合の賞金総額は100万円(優勝18万円)。各試合60人ほどの参加予定で、全員が賞金を獲得できるという。

男女の国内ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)や日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の協力も得ながら、来年度以降は試合数の増加を目指すという。ツアーアンバサダーに就任した、国内女子ツアー通算10勝の藤井かすみ(53)は会見で「大学もしくは高校卒業後、練習生や研修生の置かれる状況の1つとして、試合数の少なさが問題としてあります。そういった現状に対し、少しでも力になれれば、プロゴルフ界の裾野充実の一翼を担えればと思います」と、意気込みを語った。

また、国内女子ツアー通算12勝で、現在は第一線を退いている古閑美保(39)が、JCGのジュニア育成基金アンバサダーに就任したことも発表された。会見に出席した古閑は「主人である(米男子ツアーが主戦場の)小平智とともに、ジュニア育成を目的としたゴルフ大会を計画していることを発表致します。以前より、私の人生を豊かにしてもらった恩返しも含めて、ジュニアの活動に貢献したいと思っていたところ、JCGツアーの方々との出会いがあり、将来的に大きな展開や、よりジュニアのためになる活動かと思い、ご一緒させていただくことに致しました」と明かした。

「ジュニア育成を目的としたゴルフ大会」は、まず古閑の出身地の熊本、小平の出身地の東京周辺(関東)で、年内の実施を目指している。大会は「1人のスコアも無駄にしない、全員のスコアで戦う、1打を大事にする心が芽生える」と、対抗戦形式にしたい意向だ。

さらに「日本の選手は今年もメジャーで優勝していますし、世界で十分通用するゴルファーはたくさん出てもいいと思います。その中でジュニアの子たちを海外にどんどん派遣してあげたい思いもあります。最終的には大きな試合にしたいですし、世界に派遣できるような試合だったり、プロの試合の推薦枠をいただけるような試合にしていきたいと思っています」と、力強く語った。将来的には、各大会優秀者は、全米ジュニアアマチュア選手権、全米ガールズジュニアアマチュア選手権への派遣なども計画している。