30歳の誕生日となった石川遼(CASIO)は、4バーディー、3ボギーの71で回り、通算5アンダー、139と1つ伸ばしてホールアウトした。前半終了時点で、9アンダーに伸ばして首位に立った同組のスコット・ビンセント(ジンバブエ)とは4打差。18位につけている。

30歳最初の1打となった、出だしの1番パー4のティーショットはフェアウエーをとらえた。第2打で3メートルにつけたが、バーディーパットはわずかに右。パー発進となった。その後、ともにパー4の4、6番をボギー。だが7番パー4で、最初のバーディーを奪ってバウンスバックに成功すると、9番パー5で2つ目のバーディーを奪った。スタート時点の4アンダーに戻して折り返した。

後半は12番パー5でバーディーを奪い、バーディーが先行したが、直後の13番パー4でボギーをたたいた。その後は4ホール連続でパーとしたが、最終18番パー4で第2打を2メートルにつけて伸ばした。30歳最初のラウンドをバーディーで締めた。

ホールアウト後は「ほぼ最悪でしたかね。その中でもこうやってアンダーであがるとか、風も吹きましたけど、悪くてもアンダーでプレーできるようなゴルフ力というか。そこは試されていたと思う。何とか(アンダーで)戻ってこれてよかったです」と振り返った。誕生日を迎えたことで、他の選手らの反応などについては「おめでとうはたくさん言われた。でも自分が一番(実感が)ないかもしれないですね、30歳になったというのは。毎日必死に生きているだけなので」と、心境を交えて話した。

15歳の高校1年時にアマチュアながら、史上最年少でツアー初優勝を飾った。それまでの15年と、その後の15年の違いを問われ「0歳から15歳までと、15歳から30歳までの15年間は同じなんだなと(笑い)。体の成長とか環境の変化とか。15歳からの人生も、なかなか刺激的だったし楽しかったですね」と振り返った。

「次は45。今よりは、いい体をつくっていたらと思いますね。そうすれば50歳で自分史上1番ゴルフがうまい、強いというのもありえますし。ゴルフは全く何が起こるか分からないので、ここまでできなかったことを、そこまで悲観はしていないですし、自分がここまで成し遂げられなかったことに対して、あきらめていることも全くない。むしろ、これから達成したいことがたくさんあって、楽しみでしかない。そのためには、体がこれから本当に大事になると思う。飛距離も伸ばせると思う。(体の)使い方で伸ばせると思うし、技術でも伸ばせると思う。やりたいことが山積み状態で、30代初日を迎えることができて、すごく幸せです」。10代、20代の時と変わらない向上心で、30代に臨む決意を語った。