先週の日本シニアオープンで、史上4人目のナショナルオープン・レギュラー&シニア両制覇を達成した手嶋多一(52=ミズノ)が2アンダー、70でスタートした。16番パー5でラフから40ヤードの第3打を放り込むイーグルを奪取。

「前に木があって強く出したら、かなりの勢いで入ったらしくて。(同組の小田)孔明が“入ってなければグリーン出てましたよ”と言ってました」と喜んだ。

先週は、青木功、中嶋常幸、谷口徹に続く偉業達成だった。最終日前夜には谷口から「4人目になるんか?」とメールが届いた。「あんな時に限って、メールしてくるんですからね。めっちゃプレッシャーありました」と笑う。プロ転向29年目。「長い間(一線で)できてるなって自覚はあります。それはうれしいですね、これといったけがもなくね」。18年まで22年も賞金シードを守り、01年日本オープン、14年日本プロ選手権などレギュラーツアーで通算8勝。今年はシニア6戦を含む出場20戦目で、今週で6週連続出場。派手さはなくとも、間違いなく一流のゴルフ人生だ。

「2週連続優勝がかかるが?」と問われると「ない、ない! 絶対ない!」と大急ぎで否定した。「でも、次はレギュラーのシード、そこを何とか頑張りたい」。現在賞金ランク84位。シード復帰となる65位以内も、今週の結果次第で現実味を帯びてくる。【加藤裕一】