渋野日向子(22=サントリー)が第1ラウンド終了時点で首位と今年最小の2打差と、好位置につけた。4バーディー、ボギーなしの68で、4アンダーの6位。2週連続優勝を目指す、6アンダーの西村優菜を追う展開となった。19年11月の大王製紙エリエール・レディース以来、約2年も遠ざかっている優勝へ、逆転を目指す。

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第1ラウンドは上位進出を予感させる、バーディー発進だった。渋野は1番パー4、残り115ヤードからの第2打を1・5メートルにピタリと寄せた。これを決めて幸先よく伸ばした。「いけるなっていう感じはなかった。逆に何かこわいなって思った」。日米ツアーで5勝した19年を最後に、2年近く優勝がない。苦しんできた分、その後は慎重にパーを拾い、チャンスで伸ばした。勢いのまま突き進んだ2年前からの成長を見せ、4アンダー。「ノーボギーで回ったことがすごくうれしい」と、笑顔を見せた。

第1ラウンドで10位以内は、今年4度目となった。順位は4位発進した3月のTポイント×ENEOSが上だが、その時は首位と3打差。今大会は2打差と、着実に復活を遂げている。「最近は2日目でたたくことが多いので」と、優勝への思いは苦笑いでにごした。今年から始めた10メートル超のロングパットを繰り返し、距離感をつかむ練習が「結果につながってきた」。3パットはゼロだった。

前週は今年初めてトップ10入りし、この日は連続バーディーで締めた。「いい流れで来ていると、とらえていい」。下部ツアーでも来季は米国で戦いたい意向の告白から一夜。覚悟と同様、揺るぎない実力で首位に迫った。【高田文太】

 

<19年の前回大会優勝で2位発進の柏原>後半4つバーディーを取れましたし、初日としては良いスタートが切れた。スタートホールでディフェンディングチャンピオンと呼ばれて、背筋が伸びるというか気合が入った。いい緊張感だった。

<6バーディー、1ボギーの67で2位の古江>(上位発進に)本当にうれしい気持ちでいっぱい。(同学年の首位西村と同組で回り)いいゴルフを見ることができたし、自分も頑張らないとって思うような存在でもあるので、頑張りたい。

<前週まで3戦連続トップ5で2位発進の植竹>(好調の最近は)パー68だと思って回っている。パー68から、どれだけ伸ばせるか。そうでないと今の女子ツアーのレベルでは勝てない。