西村優菜(21=スターツ)が、第1ラウンドから首位を守り抜く完全優勝で、前週に続く2戦連続優勝を飾った。

2位に5打差のリードでスタートし、4バーディー、2ボギーの70で回り、通算15アンダー、201。通算4勝目を飾った。これまでの3勝は、全て今季に挙げたもので、いずれも最終日に逆転。初の逃げ切り勝ちとなった。

スタート時点で2位の原英莉花、3位の浅井咲希と同組で回った。最初にバーディーを奪ったのは4番パー3。ティーショットをピン手前4メートルにつけて伸ばした。だが直後の5番パー4で、今大会初のボギー。グリーンからこぼれた第3打のアプローチを寄せられず、7メートル残ったパーパットを外した。ホールバイホールの記録が残る90年以降、54ホール大会では、史上10例目のノーボギー優勝の可能性が消滅した。6番パー4で第2打を1・5メートルにつけ、バウンスバックに成功したが、8番パー5でもアプローチをミスして2つ目のボギー。原英、浅井の足音が忍び寄る中で折り返した。

後半も14番パー5で、1メートルのバーディーパットを外すなど、苦しい展開が続いた。それでもパーを拾い続けると、15番パー3で、ティーショットを1・5メートルにつけ、再びバーディーが先行。2位の浅井に、残り3ホールで3打差をつけ、笑顔を見せた。16番パー4ではパーセーブしてガッツポーズ。徐々に気持ちを高め、初の逃げ切り優勝を飾り、キャディーと喜びを分かち合った。

今大会のため宮城県入りした21日以降は、現地の名物で大好物の牛タンを連日食べてリフレッシュ。現在、レギュラーツアーを主戦場とする選手では、最も小柄な150センチの体で、心身共に重圧のかかる首位の座を守り抜いた。