首位と5打差の6位から出た渋野日向子(22=サントリー)は、1バーディー、3ボギーの73と2つ落として回り、通算2アンダー、282の5位で今大会を終えた。14アンダーで優勝した勝みなみとは、12打差をつけられる形となった。

前半はスタートからパーを重ね続けていたが、折り返しの9番パー4で、3メートルのパーパットを外し、ボギーが先行した。後半も13番パー4で、3メートルのパーパットを外してボギーを重ねた。最初のバーディーが出たのは16番パー3。ティーショットを1・5メートルにつけて奪った。だが18番パー4はティーショットをバンカーに入れ、第2打をアゴに当てて飛ばせず、3オン2パットのボギー締めとなった。

ホールアウト後は「4、5メートルぐらいの(バーディーパット)が何回もある中で、それをなかなか決めることができず、外しちゃいけないところに外したのが入らずボギーになってしまって…。フラストレーションがたまる感じのゴルフだった」と振り返った。それでも「2日目のゴルフとは違って、パッティングも良かったとは思う。なかなか打ちたいところに打てず、打てたと思ったら1個大きかったりとか、なかなかかみ合わず、チャンスをものにできなかった」と続けた。わずかな差でスコアには結び付かなかったものの「悔いはないかなと思います」と、全体的には納得の内容と感じている様子だった。

会見中に優勝を決めた勝との12打差については「かっちゃんだけ違うコースで回っていると思う(笑い)。あらためて日本女子オープンの難しさを感じた。でも(同じ会場で行われ予選落ちした)5年前よりは成長したかな。上位で争うには、足りないものがたくさんあるなと感じた4日間でした」と話した。さらに勝について「(同じ98年度生まれの)黄金世代の道を切り開いた第一人者。アマチュアのころは『勝みなみ』というと『やべー人だ』みたいな感じがあった。(アマチュア時代にプロツアーで優勝し)違うところで戦っている感じもあった」と、雲の上の存在と感じていたという。現在は「同じ土俵で戦っているライバルといったら申し訳ないですけど、私は仲間という感じがしている。彼女も米国を目指している気持ちがあるので、いつかは米国で一緒に戦えるんじゃないかと楽しみにしている存在」と語った。11月末からの米女子ツアー予選会を、一緒に受けようと誘ったこともあったという。

今大会は第1ラウンドで好発進したが2年ぶりのツアー優勝には近づけず「結局、チャンスをものにできないやつだなと、あらためて感じた。なかなか優勝できるという感覚は、まだつかめていない感じです」と打ち明けた。「この悔しさをいつか『あんなこともあったな』と思えるような結果を残せるように頑張りたい」。会見途中からは笑顔を交え、吹っ切れた様子も見せながら、雪辱を誓っていた。