プロ22年目のベテラン小田孔明(43=フリー)が5アンダーの66、ホールアウト時点で首位と3打差の好スタートを決めた。

「ピンチらしいピンチもなかった。3メートルのチャンスも2、3回外して、パー5でバーディーはとれなかったけど」。5バーディー、ボギーなしの1日を振り返った。

パー71とはいえ、総ヤーデージが7000ヤードを切るコース。距離が短い上、グリーンもまださして硬くなっておらず、ボールが止まりやすい。「正直、そんなに難しいイメージはなかった。インは(難しいのが)18番だけだし、アウトの方がやっかいですね」。中でも501ヤードと最も長いパー4をバーディーにできたのが大きい。残り210ヤードの第2打を1メートルにつけたことを「あれは奇跡」とおどけながら、喜んだ。

55歳の寺西明、同じ43歳でも学年が1つ上の高山忠洋と同組だったことも、ご機嫌の理由の1つ。「一番年下なんて久しぶりですからね。リズムもみんな似ていて回りやすくて。第2打を最後に打つ場面も多かった。若い連中相手だとボカーンと飛ばしてくるから、もう力んで曲げちゃって」と笑う。

日本オープンは過去出場16度で予選落ちがない。「そんな大会はこれだけ。僕の中ではNo・1のトーナメント。意地でも予選落ちしたくないんです」。ツアー通算8勝の中に国内メジャータイトルはない。9勝目が国内メジャー、しかも日本オープンとなれば…。13年大会は最終日を単独首位で迎え、小林正則に逆転を許し、2位に終わった。「ない、ない、そんな気持ちはないです。あの頃は“絶対勝たなきゃ”みたいに思ってたけどね」。だが、この日のようなプレーを続ければ、悲願のタイトルも決して夢じゃない。