岩田寛(40=フリー)が、パー71の大会最少ストローク63をマーク。ホールアウト時点で首位に立った。

ある意味完璧主義者で、自分のプレーにめったに満足しない男はこの日も「スコアは良かったです」とポツリ。不満な点を「ショットです。全然当たらないんで…」と言い、表情を曇らせた。

満足度の低いプレーでも、ビッグスコアが出た理由を「グリーンが止まる。ラフも深いところもあるけど、それほどでもない。フェアウエーも広いんじゃないですか?」と説明。他の選手と同じように、例年の日本オープンより“甘めのコース設定”であることをにおわせた。

20-21年シーズンは中日クラウンズでツアー3勝目を挙げ、40歳でも変わらぬ力を実証した。かつて参戦した米ツアーに再び戻りたい。今大会はナショナルオープンとして「魅力があります」と言うが、それだけではない。「ここで勝てば来年の全英オープンに出られるし」。海外大会にスポット参戦などを重ね、成績を残し、米ツアーと同下部ツアーの入れ替え戦へ-。思い描く理想のシナリオ実現のためにも優勝を狙っていく。【加藤裕一】