自身初の2週連続優勝に向け、渋野日向子(22=サントリー)が5バーディー、ノーボギーの67で回り、通算5アンダー、首位と4打差5位で好発進した。序盤からバーディーを重ねてスコアを伸ばし、我慢の続いた後半は微妙な距離のパーパットを沈めるなどして踏ん張った。渋野とともに、今季8勝の稲見萌寧、成田美寿々、上田桃子、原英莉花が5位に並んだ。2週前の日本女子オープン選手権を制した勝みなみが9バーディー、ボギーなしの63で首位に立った。

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自身初の2週連続優勝へ、渋野が上々の滑り出しをみせた。2番で4メートルを沈めて初バーディーを奪うと、5番でも伸ばした。7番パー5は第3打がグリーン右からのバンカーショットになった。ボールが砂のくぼみにはまるピンチだったが、練習を積んできたウエッジでピン横1メートルに寄せる絶妙ショットをみせ、これを決めバーディー。後半は10番で伸ばした以外はパーセーブとなったが、スコアを崩すことなく、18ホールを終え「スタートダッシュとしては、すごく良かった結果」とうなずいた。

首位とは4打差。安定感も感じさせるゴルフだったが、目指すハードルは高い。この日はラウンド前の練習から思うような飛距離が出ておらず「朝からアイアンも当たらないなって感じで。気持ち悪い感じでずっと回っていました」。ドライバーは普段より10ヤードほど手前までしか運べず、縦距離も合っていなかった。「ぱっと見は安定していたゴルフ」。思うようにショットを操れず終わり、満面の笑みとはいかなかった。

支えとなったのは今大会でバッグを担ぐ佐藤賢和キャディーの存在。12番パー4ではラフからの第2打でピンまで130ヤードが残った。追い風なども考慮し、125ヤード地点を狙おうとしたが、想定よりも飛び過ぎると読んだ佐藤キャディーが止めた。助言通りに120ヤード地点を狙うと、ボールは狙いとピッタリの位置へ。パッティングが入らず、バーディーは逃したが「やっぱり経験値が違う。判断はなかなか1人じゃ難しいので、すごく心強いです」と語った。

初日は伸ばし合いの展開となり、上位は首位から4打差以内に9人がひしめく混戦模様。渋野は「(優勝は)狙えない位置ではない。最終日をいい位置で迎えられれば、また変わってくる」。冷静に残り2日間を見据えた。【松尾幸之介】

<髪を切り心機一転。67で5位につけ、約1年ぶりの優勝を狙う原英莉花>ドライバーを替えてフェアウエーキープできるようになった。アイアンも思った通りに打てていて、そこがマッチングしてきているかな。

<同学年の古江と並んで2位発進の西村優菜>打ちたいショットが打てて、ほぼ完璧でした。明日も60台目指して頑張りたい。