3週前の国内メジャー・日本女子オープン覇者・勝みなみ(23=明治安田生命)が5アンダー、67で好スタートを切った。

前半15、16番で6メートル、2メートルのチャンスを決め、後半は2、3、7番で5メートル、8メートル、2・5メートルを沈めた。気温が上がりきらず、北風が吹くコースで5バーディー、ボギーなし。文句なしの結果だが「危なげないゴルフはできたと思うんですが、何か5アンダーで回れたような感じがしなくて…。ドライバーが結構曲がっていたからかな」と、首をかしげた。

ドライビング・ディスタンスは実質プロ1年目の18年の245・76ヤード、11位から19年249・60、9位、20-21年は254・76ヤードの2位。飛ばし屋への成長を支える筋力アップはショット力全体の向上をもたらす。この日の4番パー3。ピン位置はガードバンカー越えの右から3・5ヤードで実測184ヤード。右からの向かい風。多くの選手がユーティリティー、ウッドを手にする中、5番アイアンでグリーン右カラーに外し、楽にパーをセーブした。

ティーイングエリアのラインから2クラブ後ろにティーアップせず、直に球を置いて打った。「風向きで球を上げたくない時とかにやります」。距離感、ショットのイメージの作り方に、他のプロとひと味違う部分が垣間見える。

リフレッシュはプロ野球チェックだ。自他ともに認める猛虎党。前夜はスコアレスドローに終わったヤクルトとの大一番を無念そうに振り返った。「う~ん、半分以上諦めてますけど…1・5ゲーム差ですか…」。リーグVの可能性が風前のともしびとなった阪神にやきもきするものの、それも気分転換になる。

前週の富士通レディースは古江彩佳にプレーオフで敗れて2位。「気持ちは切り替わってます。古江ちゃんのショット、パットがすごかった。私は精いっぱいやって負けたので」。今週は今週だ。「(出場する)全部の大会を優勝するつもりでやってます。明日は明日で、楽しくプレーがしたい」。自身初のシーズン3勝目にやる気満々だ。【加藤裕一】