首位から出た畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)は、1打及ばず2位に終わり、87年岡本綾子以来、34年ぶり2人目の日本人賞金女王はならなかった。

9バーディー、1ボギーの64と、8つ伸ばすビッグスコアで回り、通算22アンダー、266。だが同じく首位から出た同組の高真栄(韓国)が、1番からバーディーを重ねるスタートダッシュから63で回って連覇達成。畑岡は最後まで追いつけなかった。

前半は2番パー4で、第2打を1メートル足らずにつけて最初のバーディーを奪った。さらに3番パー4は、5メートルのパットを決めて連続バーディー。伸ばしたいパー5の6番で痛いボギーをたたいたが、直後の7番パー4でバウンスバック。カラーから6メートルの第3打をパターで流し込み、3つ目のバーディーを奪った。9番パー4も6メートルのパットを決めてバーディー。3つ伸ばし、高と3打差で折り返した。

後半に入ると猛チャージで高に迫った。10、11番を連続バーディー。さらに15番でも伸ばし、17、18番は再び連続バーディーで締めた。それでも高に届かなかったが、ホールアウト後は「結果として負けてしまいましたけど、自分の納得のいく内容だった。最終戦にふさわしい戦いだったんじゃないかなと思う」と、すがすがしい笑顔を見せながら話した。

世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)、同2位の高と、第3ラウンドを終えて首位で並び、最終日は世界最強といえるその2人と同じ最終組で回った。その中で、途中からは高とのマッチレース状態。畑岡は、18アンダーで3位に入ったミナ・ハリガエ(米国)と4打差をつけていた。高との激しい優勝争いを「お互いグリーン上で長いのを入れ合ってという感じでしたけど、唯一、6番パー5のボギーがすごく悔やまれる」と振り返った。

主戦場とする米女子ツアーは、今大会が今季最終戦となった。2勝を挙げた今季を「序盤は苦しい時期が続きましたけど、勝つこともできたので、よかったと思います」と自己評価。来季に向けては「メジャーを取りたいという気持ちは変わらない。その目標に向かって頑張りたい」と話し、さらなる飛躍を期していた。