国内女子ゴルフツアーの今季最終戦で国内メジャー、JLPGAツアー選手権リコー杯(25~28日)に向けて23日、賞金ランキング1位の稲見萌寧(22=都築電気)と、同2位の古江彩佳(21=富士通)が、会場の宮崎CCで練習ラウンドを行った。

すでに賞金女王争いは2人に絞られており、その差は1696万8474円。ともに初の賞金女王に挑む大一番開幕を2日後に控え、練習ラウンド後、ともにテレビ局のインタビューなどに応じた。

現在の心境を問われ、稲見は「長かったなー、って感じです。やっとオフが始まる」と、冗談めかして笑いながら話した。賞金女王争いが佳境に入った終盤戦で、最終日の棄権や欠場などを強いられる要因となった腰痛については「あまり良くないです。ずっと痛みがありますね」と答えた。この日は9ホールを回ったが「難しいです。やっぱりグリーン周りとか難しいし、セカンド(ショット)もどこに行くかで全然スコアが変わってくるので、それがまた難しい。毎日アンダーでは回りたいなとは思っています」と、警戒感を示していた。

賞金女王になるには、稲見の結果次第という条件が付く古江に対し、稲見は自力でつかみ取ることができる。それでも賞金女王については「あまり考えていないです(笑い)。そういうのをあまり考えないで、もちろんなれたらいいですけど、なりたいんだったらそこを考えている暇はないかな」と、1打1打、1ホール1ホールの積み重ねを強調した。さらに「この試合は高望みしていないので、その場その場で頑張って、しのいでしのいで、毎年少しでも成長できたらいいいなとは思っています」と続け、平常心で臨む決意だ。

一方の古江は2年にまたがる今季を振り返り「初めの方は(シーズンが)長いかなと思っていたけど、ここまで来ると早かったなと思います。あとはやり切るしかないなと思います。調子は悪くはないと思います」と、賞金女王への意欲を隠さなかった。今大会は優勝こそないが、昨年、一昨年と2年連続2位。「今日(23日)みたいに風が強いと、その風のジャッジとか、球質によって全然違うので、毎ショット、毎ショット、うまく考えることができれば、良いところにはいけるのかなと思います」と話した。

古江が逆転賞金女王となるには、稲見の結果にもよるが、少なくとも単独2位の賞金1800万円を上積みする必要がある。それでも「あまり賞金のことは考えていないので、この試合に集中できたらいいなと思います。本当に、この試合を頑張れば、いい結果が付いてきてくれたらのご褒美だと思ってやりたいです」と、順位を意識しすぎることなくプレーすることの重要性を、自分に言い聞かせるように話していた。