今季賞金女王の稲見萌寧(22=都築電気)に2年連続女王へ向けた強化基地が完成した。

稲見のトレーニングを支えた医療法人社団 鎮誠会が1日、千葉駅前にパーソナルジムのJ’S SPORTS BODYを開設し、オープニングセレモニーが開催された。

稲見の手首の故障をきっかけに19年から、トレーナーを務める小楠和寿氏(37)を中心に、6人のスタッフがプロから一般にわたるまで、同ジムでトレーニングを指導する。

筋力トレーニングの器具の他に、ゴルファーのスイングの軌道や弾道、打角などを測定する「プリズム」と呼ばれる最新の機器もあり、オフには稲見もここでトレーニングを行う予定だ。

セレモニーには、ジムができるまでは鎮誠会の季美の森整形外科でトレーニングなどを行ってきた稲見を始め、吉田優利、レジェンズツアーで活躍する白戸由香、今季シニア賞金王の篠崎紀夫、男子プロの安本大祐が参加した。

今季を振り返り稲見は「1年を通して疲れが少なく、調子を崩すことも少なくなり、最後まで勝てたり、スコアをいい状態に保てたのは大きい」とトレーナーと体を鍛えたことの成果を強調した。

1年を通じて稲見の活躍を支え、東京五輪にも同行した小楠氏は「(稲見は)打つときに前かがみになるので、首の位置を保つことを心掛けた。練習量も多いので、コンディショニングをしっかりやった」と話した。

新たな強化基地を得た稲見は、来季へ向け「成績として今年を上回るのは難しいが、1年間ケガなくしっかりした状態で臨みたい。1年に1勝が目標なので、来季も勝てるように頑張りたい」と控えめに話していた。