今年2月に交通事故で重傷を負った男子ゴルフのタイガー・ウッズ(45=米国)が11月30日、つえなしで事故後初めとなる記者会見に出席し、「脚を切断せずに済んで幸運だった」と語った。

黒いキャップにゴルフウエア姿のウッズは、両足でしっかりと歩いてバハマで今週開催される自身がホストを務めるトーナメント「ヒーロー・ワールドチャレンジ」の会場に姿を見せ、38分間に渡って記者の質問に応じた。9か月間に及ぶ治療やリハビリ、復帰について語る一方、事故については最後まで直接語ることはなかった。

米ロサンゼルス郊外で起こした自動車事故で右脚を複雑骨折し、手術後は米フロリダ州の自宅に戻ってリハビリに専念してきたウッズは、退院して自宅に戻ってからも3か月間は寝たきりで動くことができなかったことが一番つらかったと告白。「ただ外に出られるようになることだけを楽しみにしていた」と振り返り、今こうして生きていて、脚があることはとても幸運だと思っていると語った。また、右脚が完全に元の状態に戻ることはないだろうも語り、「今は時々1ラウンドをまわるくらいまで回復はしているが、ツアーレベルでプレーできるのはいつになるか分からない」と完全復帰については明言を避けた。

「今年は心機一転の1年にしたいと思っている」と語っていたウッズは、会見後にツイッターを更新し、ゴルフカートを運転する笑顔の写真と共に「ヒーロー・ワールドチャレンジが行われるアルバーニーでの素晴らしい1週間を楽しみにしている」と投稿した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)