首位と5打差の5位から出た池村寛世(26=ディライトワークス)が、1イーグル、4バーディー、ボギーなしの64と6つ伸ばし、通算10アンダー、200で今季2勝目を射程に捉える2位に浮上した。11アンダーの首位谷原秀人を1打差で追って、通算3度目の最終日最終組で逆転を目指す。

17番パー5では、残り196ヤードからの第2打を、6番アイアンで3メートルにつけてイーグルを奪い、最終日の逆転優勝に弾みをつけた。何よりも今大会は、時に厳しい? 頼もしいパートナーが帯同。ツアー初優勝を飾った10月の「ISPSハンダ・ガツーンと飛ばせ」以来、2度目となる婚約者の坂口琴音さん(25)がキャディーを務めている。残り距離の測定など、キャディーとしての仕事はもちろん、この日も「ボギーを打っても大丈夫。死なないから」など、婚約者だからこその信頼関係で、強気な攻めを後押しする言葉をかけてもらった。

池村は「プロキャディーだと、攻めたいけどミスしてほしくないから、セーフティーになるけど、彼女は『いけるでしょ、大丈夫』と背中を押してくれた」と感謝した。この勢いで逆転優勝すれば、坂口さんとのコンビで2戦2勝。「明日(最終ラウンド)、バックナインまで優勝争いして、いいゴルフをしたい。自滅はしたくない」。終始落ち着いた表情で話す姿に、婚約者を正真正銘の“勝利の女神”にする準備が万端なことをうかがわせた。