ツアー初優勝を目指す黄金世代の木下彩(23=長府製作所)が8バーディー、ノーボギーの63と大会コースレコードタイ記録で回り、通算9アンダー、133でホールアウト。首位に1打差の2位につけた。

3番パー4で、第2打をピン右3メートルにつけてバーディー先行。波に乗り、4番パー5、5番パー4と3連続バーディーを奪った。さらに8番パー4、9番パー3、10番パー4と2度目の3連続バーディー。12番パー5、13番パー4と連続バーディーと、スコアを伸ばし続けた。

「ショットもパットも全部良かった。いつのまにか、こんなにバーディーを取っていた」と、自分でも予想外の好スコアに驚いた表情。「特に変えた点はない」とした上で「急にスコアが出て、キャディーさんとびっくりしてました。帰り事故るかなって。キャディーさんは笑ってました」と冗談交じりに明かした。

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同じ黄金世代の渋野日向子とは「渋野」「あやたん」と呼ぶ仲。出身地が岡山県と山口県と近く、大会などで顔を合わせるなど、中学時代からの付き合いだ。ともに下部ツアーに出場していた際は「ほぼ一緒に食事に行っていました」。渋野が以前、仲が良い選手に木下の名前を挙げたことを知ると、「私を出してくれたんですか?」とニッコリ。「最近は時差があって。昨日、(第2ラウンドで同組の)大里桃子と私がストーリーをあげると、『そこに(=同組に)(青木)瀬令奈さんもおってええな』ってメッセージが来ました」。やりとりを明かす一方で、「今は上の人です」とした。

以前から、渋野にそっくりと評判だ。「めっちゃ言われます。でもそんな似とるかな」と首をかしげた。「悪い気は全然(しない)。しゃべり方や方言が近いからかな」と自己分析。「(渋野がかぶる)『PING』の帽子をかぶったら(似過ぎて)やばいのかな」と取材陣を笑わせる場面もあった。

前週は植竹希望が初優勝。今週の第1ラウンド(R)は高橋彩華が単独首位に立つなど、黄金世代の活躍が目立つ。「あまり人は気にならないタイプ。事象はすごいなと思います」。高橋が第1Rで、すでに同じ大会コースレコードタイ記録を出していたことには反応した。「今朝、どうやって8(アンダーを)出す!? って、あおった感じで言ってしまって。何か、さや姉に申し訳ない。謝ろうと思います」と恐縮した。

上位で最終日を迎える。意識は「(ホールインワン賞がかかる)17番を入れたいですね。そっちの方」と強調。「レギュラーツアーで優勝争いをしたことがない。緊張しいなので、優勝はあまり考えないようにします。いつも通りで」と淡々と意気込んだ。