首位から出た大西魁斗(23=ZOZO)が5バーディー、2ボギーの67と伸ばし、8アンダーで単独首位を守った。

主催者推薦での出場の大西は、スタートの10番パー4で第2打をピン4メートルにつけバーディー。続く11番パー4ではグリーン右カラーから5メートルをねじ込み連続バーディーで波に乗った。さらに15番でバーディーを奪うと、18番パー4では7メートルのバーディーパットを沈めた。

前半を31で折り返すと、後半は3番パー4でバーディーを奪い、10アンダーまでスコアを伸ばした。しかし、5番パー4でティーショットが右の林につかまりボギー。最終18番でも3パットのボギーで通算8アンダー。それでも2位以下に4打差をつけた。

「難しいホールでねらったところに打てて、グリーンに乗っけることができた。予選ラウンドは流れをつけていくことが大事なので、2連続バーディーで流れをキープできた」と笑顔で話した。

9歳で渡米し、13歳でIMGアカデミーに入りゴルフの英才教育を受けた。南カリフォルニア大学に進学し全米アマにも出場。日本に戻って21年にプロ転向した。今季は下部ツアーが中心だが、主催者推薦などで出場したレギュラーツアーで活躍。ISPSハンダ欧州・日本トーナメントでは最終日に優勝争いを演じ、4位に入るなど結果を出している。

ティーショットの前に、グリップを目の前で握るルーティンを今年開幕から取り入れ、ショットが安定。この日も「ティーショットの正確性が気になったが、うまく真っすぐ打てた」と話した。大学時代からメンタルコーチに付き、精神面も強化。「18ホールやっていると、いろいろ頭に浮かぶが、それを受け入れて自分がやらないといけないことに集中することを学んだ」という。

目標を「国内ツアーでの優勝と、早く米ツアーに行きたい」と話す。優勝のビッグチャンスが巡ってきた決勝ラウンドへ「残り2日、いい成績ではなくてもここまでこられて自信になる」と謙虚に話していた。

◆大西魁斗(おおにし・かいと)1998年(平10)10月13日生まれ、愛知県出身。5歳でゴルフを始め、9歳で渡米。13歳でIMGアカデミー入り。南カリフォルニア大学時代はオールアメリカンにも選ばれ、全米ジュニア、全米アマに出場。米国滞在中は丸山茂樹の指導を受ける。21年にプロ転向。昨年は下部ツアーで賞金ランク15位。177センチ、70キロ。

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