西郷真央(20=島津製作所)が今季出場10戦で5勝目に王手をかけた。山下美夢有、申ジエと、同じ通算7アンダーの首位タイから最終組でプレー。4バーディー、1ボギーの69で通算10アンダーとし、山下、有村智恵に1打差の単独首位に抜け出した。

「フェアウエーキープは昨日より良かったですが(グリーンを狙うショットで)番手間の距離が残ることが多く、どうしても気持ち良く振れず、グリーンをとらえられない場面が多かったです」

実際、18ホール中10ホールでパーオンに失敗した。しかし、ボギーは14番の1つだけだ。3、5、16番では3~4メートルのパーパットをねじ込んだ。15番ではグリーン左ラフから7ヤードを放り込むチップインバーディーを決めて「セカンドが風に流されて“くそっ”と思ったので、ホッとしました」と笑った。

最終18番パー5、残り103ヤードをピッチングウエッジでピン下1・5メートルにつけ、バーディーで締めた。「中途半端な距離を大きめのクラブでかなり抑えて打った。抑えてしっかり打つ場面で、最後に合格点のショットが打てたのがうれしかったです」。我慢の69が報われ、喜んだ。

屈辱の2戦連続予選落ちから一転、第3Rで同じ新世紀世代の山下、尊敬する申と最終組でしのぎを削り、トップで最終日を迎える。今大会開催コースでは、師匠・尾崎将司が88、97年のブリヂストンオープンで優勝を飾った。今大会前の15、16日にはジャンボ邸を訪れて指導を仰いだ。V字回復Vへ。恩返しには願ってもない舞台が整った。