首位に2打差の4位で出たツアー14勝の有村智恵(34=フリー)が5バーディー、1ボギーの68と4つ伸ばして回り、通算9アンダー、207で2位に浮上した。

前半はイーブンパーで折り返し、後半で猛チャージを見せた。13番から16番まで4連続バーディー。最終18番パー5でも、ピン横約5メートルのパットを沈めてバーディー締め。力強くガッツポーズした。

「ゴルフって不思議」と切り出した。「正直3日間、そんなに良くなくて。パッティングがモノを言っている3日間でした」。

後半で“ゾーン”に入ったきっかけは、13番パー4の第2打。バンカーからのショットは距離的にピッチングウエッジも、つま先下がりの状況などから9Iを選択したという。「経験がものを言っているというか。あれでいいところについて、すごく流れが変わった。最後まで集中できた」と振り返った。

最終日は単独首位の西郷真央、同じ2位の山下美夢有と最終組で回る。2人について「気持ちいいゴルフをする」と印象を明かした。「誰もがああいうゴルフをしたいと思いますが、ただとらわれ過ぎないことが一番大事。若い子たちのゴルフを見て勉強になることはたくさんある。盗めるところは盗んで、自分の糧として、スコアをまとめていきたい」とした。

18年7月以来の約4年ぶりVを目指す。優勝へのカギについて「いいゴルフをしようと思わないことが、いいゴルフができるポイント。自分なりのゴルフを貫ければ」とした。昨年12月に一般男性と結婚。夫も来場予定。「勝つ姿を見せたい人がいるので、そういったモチベーションも感じています」と“ミセスV”に向けて意気込んだ。

18年6月の宮里藍 サントリーレディースでは、成田美寿々にプレーオフで敗れ、優勝を逃した苦い経験がある。ブリヂストン契約プロでもある宮里さんが最終日も来場予定。「大きなモチベーション。ぜひ、満面の笑みで抱きつきに行きたい」と話した。

◆増加傾向の日本選手ミセスV 17年3月アクサ・レディースの若林舞衣子の達成から約4年3カ月(141戦)のブランクがあって21年6月アース・モンダミンカップで菊地絵理香が優勝。その1カ月後の同7月GMOインターネットレディースで若林が優勝。今季は4月富士フイルム・スタジオアリス女子オープンの上田桃子、前週ほけんの窓口レディースの渡辺彩香の2人が達成している。

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