ゴルフ界の「大谷翔平」を目指す日大3年の出利葉(いでりは)太一郎(21=筑紫ケ丘)が、攻めて通算4アンダーの136で単独首位に浮上した。平均飛距離300ヤードのドライバーと、修正したパッティングがかみ合って6バーディー、1ボギーの65。男子ツアー28勝の片山晋呉(49)のキャディーを務めるなど、複数のプロに“弟子入り”して得た自信を胸に、2年ぶり3度目Vを狙う。通算10オーバーまでの60人が予選を通過した。

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エンゼルス大谷翔平投手(27)のように、飛び抜けた存在を目指す出利葉が、自慢のドライバーを武器に単独首位に浮上だ。

首位と4打差17位スタートの第2日は、10番パー4でのバーディー発進から勢いをつけた。15番パー4(403ヤード)で、この日最長350ヤードのビッグドライブ。最後は2連続バーディーで締めて6バーディー、1ボギーと圧倒。「リズムを意識した」というパッティングの修正も実った。

「ホームランを打ってるのに、まだ試している段階と(ニュースで)聞いて、すごいと思った。僕は(ゴルフでは)挑戦者なので、目標に向かってどんどん攻めないといけない」。唯一無二の存在感を発揮している大谷が大きな刺激だ。

プロからの学びも成長の肥やしだ。今春の東建ホームメイト・カップでは片山のキャディーを4日間務めて、一挙一動を見つめた。大学OBの堀川未来夢からはスイングなどのアドバイスをもらい、4月には谷原秀人からパッティングを教わる機会もあったという。

5月の男子ツアー、ダイヤモンドカップゴルフで24位に入っている。首位浮上の勢いで2年ぶり3度目Vに突っ走る。【菊川光一】

◆出利葉太一郎(いでりは・たいちろう)2001年(平13)5月12日、福岡県生まれ。ゴルフは片江小2年から。片江中-沖学園高-日大。優勝歴は高1で九州ジュニア、高2で九州新人戦など。国内男子ツアーのKBCオーガスタに4度出場。最高順位は19年の24位。得意クラブはウエッジ、パター。ドライバー平均飛距離300ヤード。180センチ、86キロ。血液型B。

○…首位だった東海大九州2年の杉崎優人(19=佐世保)は、2バーディー、6ボギーの74と崩れた。通算1オーバー、141の10位に後退した。前半はイーブンで耐えたが、後半は池に入れる場面もあった。3連続ボギーなど精彩を欠いた。守りのゴルフが悪影響だったと自己分析。第3日に向けて「攻めるゴルフで、トップ5を目指したい」と巻き返しを誓った。