東北福祉大1年の田崎春樹(19=大村湾)が、4バーディー、1ボギーの67で通算4アンダーとし、2位で逆転優勝へ望みをつないだ。今春進学した名門大でもまれ、さらに成長。福岡・沖学園高の先輩で、通算10アンダー首位の日大3年、出利葉(いでりは)太一郎(21=筑紫ケ丘)の胸を借りるつもりでぶち当たり、昨大会プレーオフ敗退のリベンジを果たす。

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九州アマの“ぽっちゃり王子”こと田崎が、首位出利葉と6打差2位で、逆転Vへ望みをつないだ。

今日27日最終日は、高1の九州ジュニア以来という出利葉との最終組対決が実現。厳しいスコア差だが「攻めのゴルフでいけたら。前半で2打差に縮めたい。追いかける方が回りやすいので有利と思う」とのビジョンもある。

この日は、後半スタートから雨に見舞われた。だが、100キロ→97キロに引き締めた体で躍動。最後まで集中力を切らさず4バーディー、1ボギー。「きわどいパーパットを入れて耐えて1ボギーは、でかい」と最終日へ弾みをつけた。

レベルの高い環境で強さを追求してきた。長崎市出身だが、中学から時松隆光、諸藤将次、三ヶ島かならを輩出した福岡・沖学園へ進学。大学は「強い選手がいっぱいで、もまれて強くなりたい」との目標で、今春から松山英樹らがOBの東北福祉大に通う。

大学1年から関東大学対抗戦メンバー入りなど、経験を積んで成長著しい。

昨大会は、プレーオフの末、惜しくも2位で「去年相当悔しかった。今年は絶対(優勝を)取ろうと思った」。リベンジの思いも胸に、大逆転劇で成長を証明してみせるつもりだ。【菊川光一】

◆田崎春樹(たさき・はるき)2003年(平15)4月13日、長崎市生まれ。ゴルフは両親の影響で5歳から始める。小ケ倉小-福岡・沖学園中高-東北福祉大。昨年の全国高校選手権九州大会団体戦優勝。得意クラブはドライバー、パター。ドライバー平均飛距離290ヤード。ベストスコアはプライベートの64。179センチ、97キロ。血液型AB。

○…出利葉が2日連続で首位をキープした。4アンダースタートのこの日も、平均飛距離300ヤードのドライバーを武器に攻め、3連続など6バーディー、ノーボギーの64で通算10アンダーに伸ばした。それでも、最終日へ「自分のベストを更新して行く気持ちで回りたい」と切り替えた。プライベートで記録した自己ベスト63超えで、2年ぶり3度目の優勝を狙う。