メジャー通算2勝目を目指す松山英樹(30=LEXUS)は首位と6打差に広がったが、順位を17位に上げた。

首位に5打差の24位で出て、バーディーなし、2ボギーの72と2つ落として回り、通算2オーバー、212。最終日に巻き返しを図る。ウィル・ザラトリス(米国)とマシュー・フィッツパトリック(英国)が通算4アンダーで首位に並んだ。前年覇者のジョン・ラーム(スペイン)が1打差の3位につけた。

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朝から強風の上、午後は気温も下がった。アンダーパーで回ったのは64人中7人。厳しいコンディションで多くの選手がスコアを落とす中、松山は何とか踏みとどまった。「もったいない2オーバー。耐えたというのもありますけど。1つはバーディーが欲しかった」。さらに「ノーバーディーはつらいですね」とため息をついた。

5番パー4でティーショットをグリーン左手前のラフへ。第2打はピンに当たり、はね返って左のバンカーに入った。ピンに当たらなければ奥のバンカーに入った可能性もあったが、大勢のギャラリーから「オ~」と嘆く声が上がった。約1・5メートルまで寄せたが、パーパットは入らずボギー。直後の6番パー3も約2メートルのパットを外して、連続ボギーとした。

10番パー4で約9メートルを沈めてナイスパーセーブ。その後、何度かチャンスにつけたが、3~6メートルのミドルパットを決められなかった。パッティングは「悪くはない」とした。「5番も6番も短いパットを外して。10番はダブルボギーでも仕方ないような状況。相殺されている感じ」と話した。

風の影響は大きかった。「風向きによって下りのラインが遅かったり、上りが速かったり。ラインの読みが一筋違うのが続いている」と分析。「風の向きも昨日までと違う。頭の中を切り替えなければいけないのが難しい」とこぼした。

ショットの状態は「正直良くない」としたが、パーオン率は3日間で全体5位。他選手と比べれば安定感はある。首位と6打差は厳しい状況だが、60年にパーマーが7打差逆転Vを果たした大会記録もある。バーディーなしの悔しさを踏まえ「バーディーは取りたい」とした上で「頑張ります」と巻き返しを誓った。