出利葉(いでりは)太一郎(21=日大3年)が66をマーク。通算6アンダーで、首位と8打差22位から6打差6位に浮上した。

昨年大会は世界アマチュアランク1位中島啓太(日体大4年)と並ぶ首位で決勝ラウンドに進んだが、雨の第3Rで74と崩れ、中島と3打差2位に後退。第4Rが降雨によるコース状態不良で中止、54ホール競技に短縮され、そのまま2位に終わった。

出利葉は「すごく憧れていた(中島)啓太君と一緒に回れた」と当時を振り返りつつ「第3Rでスコアを落とし、トップに立てなかった自分が悪い」とタイトルを逃した後悔を語った。

この1年は「自分のゴルフを確立するため」のスタートだった。「あまり人と自分を比較したくない」と言い、米ツアー競技で、多くのプロがビッグスコアをたたき出す状況を頭に置き、キャリーで300ヤードを超える飛距離をさらに生かすべく、よりアグレッシブなスタイルを求めてきた。

「攻撃的と無謀は紙一重と思います。絶対に打っちゃいけないエリアには、やはり打ってはダメ。でも、ピンに近いサイドに外しても、そこから寄せれるなら、狙う。狙った所につけられたら、それだけチャンスになる訳ですから」-。

この日、奪った6バーディーのうち5個は1ピン(2・5メートル)以内につけたもの。日大の1年先輩、古川を6打差で追う最終日だが、ショットを武器に最後まで諦めるつもりはない。