メジャー初優勝を狙う畑岡奈紗(23=アビームコンサルティング)が通算2アンダー、ホールアウト時に首位と3打差で予選通過を確実にした。イーブンパーの26位から出て、4バーディー、2ボギーの69。第1日に4つスコアを落とした13、14、15番の“鬼門”をバーディー、パー、パーとし、上がり2連続バーディー。「決勝ラウンドはもっと攻めのゴルフがしたい」と誓った。

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正念場を迎え、畑岡のギアが上がった。

後半の13、14、15番。前日は3アンダーからボギー、ダブルボギー、ボギーで1オーバーまで崩れた3ホールだ。

13番パー3は、第1打がグリーン奥カラーへ。7メートルのバーディートライは「下りだけど遅い分、タッチが合った」と最後にコロリとカップに消えた。

14番パー4は、第1R難易度1位の最難関ホール。第1打は前日同様、左ポットバンカーに捕まった。しかし、たっぷり距離の残った右ラフからの第3打をピン1メートルにつけ、パーセーブした。15番パー4も同難易度2位の難関だが、1パットのパーでしのいだ。

「14番は昨日と同じミスをしてしまい“マネジメントを考え直さないと”と思いますが…」と不満をこぼすが、うれしそうだ。

24度目のメジャー。全米女子プロは18年に2位、全米女子オープンは昨年、笹生にプレーオフ負けし、シェブロン選手権も前身のANAインスピレーションだった20年に7位。米国開催の3戦は上位実績がある。しかし、欧州開催の2戦はエビアン選手権と今大会いずれも、トップ10がない。

メジャーの中で最も結果の出ていない全英対策に、今大会は4番ユーティリティーに替え、4番アイアンを投入。風のリンクスは低い球で攻める-。そんなセオリーを実践する。

V圏内で残り2日。「今日は前半からもっと攻めたかったけど…」「決勝ラウンドではもっと攻めのゴルフで…」。メジャータイトルは守って取れるほど甘くない。攻めの態勢を整えて、畑岡が折り返した。