プロ7年目の安田彩乃(27=スリーボンド)が5アンダー、67で暫定首位発進した。最終18番パー5で残り78ヤードの第3打を1・8メートルにつけた。15番から4連続バーディーで締めくくろう…とラインを読んでいる時、雷雲接近による競技中断のホーンが鳴り響いた。

「『最悪』って言っちゃいました。スタート前に見た予報だと雨が降り出したら、やみそうになかったんで『こりゃサスペンデッドだ』と覚悟しました」

中断中に、コース名物のカレーラーメンを食べて心を静め、幸い2時間15分後に競技が再開。仕切り直しのバーディーパットを沈めて事なきを得た。

悩めるシーズンを送ってきた。ツアー出場19戦で3月アクサ・レディース5位と10位内が1度あるものの、予選落ちが11を数え、シードを決めるメルセデスランクは104位。下部のステップアップツアーは出場4戦で最高が10位といまひとつだ。

「でも、ゴルフの内容を昨年と比べたら、すごく成長はしてると感じてます。ただ、結果がすべてですし、そこにつながってないから」

積年の課題、パーオン率アップを目指した。「回りに『打ちたい球が見ていてわからない』と言われて」。修正ポイントは単純で、ターゲットに対し、正しく構えているか。つまりアライメント。数値こそ、昨季60・3865%から今季60・8796%と微増に終わっているが、本人は手応えを感じている。

現在の女子ツアーで、プロ7年目の27歳は若くない。本人は「中堅」と言い、ツアー初優勝、初シードを追いかける。同学年のプロに堀琴音がいる。昨季2シーズンぶりにシードを奪い返し、スランプを脱出した。「コッちゃんは本当にすごい。プライベートでも会うし、ずっと見てきたからわかります」と何度もうなずきながら、力説した。

目標はツアー優勝だが、今週は下部ツアーでの勝負。「攻める姿勢を忘れず、でも、たんたんとやりたい」と闘志を燃やした。