8月の全米女子アマチュア選手権優勝、前週の日本女子オープンは11位でローアマに輝いた馬場咲希(17=代々木高2年)が、3人の2日間の合計スコアで争う団体戦で、東京都の初優勝に大きく貢献した。3バーディー、3ボギーの72で回り、個人戦4位の通算2アンダー、142。茶木詩央が143、上田澪空(みく)が145で3人合計430とし、同436の茨城県を逆転した。東京都の優勝は、ゴルフ競技が始まった99年以降で男女、成年、少年と全部門を通じて初。個人戦は左奈々(福岡県)8アンダーで優勝した。

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吉報に笑みがはじけた。ホールアウトから約2時間後、団体戦優勝を知った馬場は「同級生の3人で優勝できて、うれしすぎです」と声を弾ませた。小学3年から知る上田、茶木とつかんだタイトル。全米女子アマ優勝とも、日本女子オープンのローアマとも一味違った。主将という役割はないが、茶木と上田は「でも暗黙で」と、そろって馬場に視線を送った。プレーでも精神面でも引っ張った馬場は勝因を「チーム力です」と語り、胸を張った。

個人戦は4位で2冠こそ逃したが、日本女子オープンから中3日で今大会に臨み、東京都の3人で最も好スコアだった。前半は12番でボギー先行も、13番パー5で第3打を1メートルにつけて取り返した。15番パー4は8メートルのパットを沈めた。ショット、パットともに5日付アマチュア世界ランキングで、日本女子最上位の4位となった実力を見せた。

厳しい雨と寒さで後半は1つ落としたが「イーブンで回れたのは頑張れた」と成長を実感する。前半終了後に豪快に焼き鳥を食べるなど、痩せやすい課題克服も忘れていない。次週からは2週連続でプロツアーに出場。「2週連続は初めてで慣れないけど、対応できれば。全力で楽しく」。新たなタイトルを加え、再びプロに挑む。【高田文太】