プロデビュー戦の蝉川泰果(21=東北福祉大4年)が蜂? に邪魔され、チャージをかけ損ねた。ムービングサタデーに9打差40位から巻き返しを狙ったが、70止まりで通算4アンダーの35位。首位と9打差は変わらず、V戦線に絡めず最終日を迎える。稲森佑貴(28)が通算13アンダーの首位に浮上、今季3勝目に王手をかけた。

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序盤13番で4メートルのチャンスを決め、14番は第2打を50センチのベタピンだった。15番はパー5。さあ3連続バーディー…と思った直後、蝉川がアクシデントに見舞われた。

3番ウッドの第1打。テークバックに入ると、背中に“何か”が止まった。リズムが崩れ、ショットは大きく右へ。バーディーどころか、パーセーブがやっとだった。蝉川は「バックスイングで止めれば良かった」とこぼす。現場から飛び去った虫は、大きな蜂らしきものだった。

流れが止まった。17番パー4はドライバーを右にミスし、池に入れた。池の横のドロップでは球が転がり、木の裏へ。ピン方向を狙えず、3パットのダブルボギーになった。6番パー5は第2打がグリーン右横で想像以上の深いラフに埋まり、バーディーを逃した。

蜂にやられて? 70で終わった。首位と9打差の通算4アンダー。「連続バーディーですごくいい流れだったのに…。正直、優勝争いにもっと絡みたかった。悔しいです。でも、明日は絶対にいいことがあります。2桁には乗せたい」。最低でも10アンダーで、プロデビュー戦を締めくくるつもりだ。【加藤裕一】