国内男子ツアーは明日30日、東建ホームメイト・カップ(三重・東建多度CC名古屋)で開幕する。堀川未来夢(30=Wave Energy)は、昨季、自身初の年間2勝を挙げ、24試合で予選落ちわずか2試合という抜群の安定感で賞金ランク4位。男子ゴルフ活性化のため積極的に情報発信も行っている。今季は賞金王を目標の1つに掲げ開幕戦に臨む。また、昨年ルーキーながら2勝と躍進した河本力(りき、23=フリー)も、ドライバーショットを武器に、さらなる飛躍を誓う。ツアーを盛り上げる注目選手を紹介する。

昨年の東建ホームメイト・カップでツアーデビューした河本力(23=フリー)は、8月の「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント」で初優勝。黄金世代の1人、姉結(24)と国内で史上4組目となる「きょうだいV」を果たし話題になった。

同トーナメント最終日は1打差の2位から出て、5バーディー、3ボギーの70で、通算16アンダー。プロ初となる最終日最終組の「こんなに苦しい戦いと知らなくて」という重圧をはねのけて逆転した。最終18番の約4㍍のバーディーパットをしっかり沈め「素直にうれしいです」とガッツポーズと涙を見せた。

この感激から1カ月ちょっと。今度は「バンテリン東海クラシック」で再び勝負強さを発揮し、最終ホールのバーディーで2勝目を挙げた。勝てた要因を「ドライバーが安定したこと」と分析。下半身をしっかりと使ってスイングするためには、地面を踏み込む足裏の感覚が大事だという。重心配分を感じることで、スイングスピードをコントロールできるようになった。それが安定したドライバーショットにつながった。

ファンを魅了するドライバーの飛距離を誇り、昨季の部門別ランキングではドライビングディスタンス1位。2勝を挙げたことで、自身のドライバーに対する意識が「もろ刃の剣」から信頼できる「武器」に変わった。ツアー2年目となる今季。技術面に昨年の経験をもとにした精神面での成長が加わり、開幕戦からの活躍に期待が膨らむ。