日大ゴルフ部OBの阿久津未来也(28=フリー)がうれしい大会初優勝を飾った。首位と1打差の3位から6バーディー、1ボギーの67で回り、通算10アンダーで大混戦を逆転で制した。大学の先輩で、今大会の実行委員長を務める尾家清孝氏(64)から公私ともに面倒を見てもらった男が、プロ7年目の恩返しVで報いた。ベストシニアには田村尚之(58=ダイクレ)が、ベストアマには中野惠將(東海大九州3年)が輝いた。

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東海大九州の中野惠將が、粘りのゴルフでベストアマをつかんだ。「初めてベストアマを取れてうれしいと思っています」。表彰式のスピーチで声をはずませた。

1オーバーで出た最終日は3バーディー、3ボギー。アマの上位陣がスコアを落とす中、イーブンで踏みとどまった。「アプローチは割と寄せられた」。圧巻は14番パー4。1打目を右の林に打ち込むトラブルも憧れのタイガー・ウッズばりに2打目でスライスをかけて放ったショットがベタピンの50センチ。楽々バーディー奪取で窮地を脱した。

この日は時松と同組だったが、150ヤード以内のトッププロのショットに驚いた。「アイアンの精度がスゴイ。ほとんどピンを刺していた」と刺激も受けた。「大学で一番成績を残さないといけない学年。日本アマと日本学生でトップ5入りが目標です」。4月から3年生。さらなる飛躍を誓っていた。

◆中野惠將(なかの・けいしょう)2002年(平14)5月22日、福岡県飯塚市生まれ。父と祖父の影響で10歳からゴルフを始める。嘉穂高から九州東海大に進学。22年日本学生選手権で13位タイ。ベストスコアは67。好きな選手はタイガー・ウッズ。好きなクラブは8番アイアン。170センチ、75キロ。血液型A。