2打差の4位で出た今平周吾(30=ダイヤ)が逆転勝ちで開幕戦勝利を挙げた。昨年5月のゴルフパートナー・プロアマ以来ツアー通算8勝目となった。

最終ラウンドは8バーディー、ボギーなしの63で回り、通算20アンダー、264で優勝。2位に18アンダーで星野陸也。3位に17アンダーで石川遼とハン・リー(米国)、5位に15アンダーで細野勇策、堀川未来夢、小木曽喬が続いた。

今平は「初戦で優勝できて最高の滑り出しかなと思う」と笑顔。「前半はなかなかバーディーが来なかった。9番のバーディーが入ったことがきっかけでイメージが良くなり、後半につながった」

前半最後、約2メートルのバーディーパットを沈めたことで勢いに乗り、後半には3連続を含む6バーディーをマーク。17、18番と連続バーディーで締めくくると、右手でガッツポーズをつくった。「最後にバーディーで上がれば優位になると思っていた。自然とガッツポーズが出た」と振り返った。

この日にスコアを伸ばせた最大の要因は「アイアンショットが良かった」と振り返る。正確なショットを生み出す原動力となったのは、オフに取り組んだ階段ダッシュだと自己分析する。埼玉県入間市の展望台。実家近くにある施設の約200段の階段を、昨年12月から約1カ月、ほぼ毎日10往復した。基礎体力を鍛え直しただけでなく、精神的な効果も大きかった。そもそも取り組み始めた理由について、「初心を忘れないように、というわけではないんですが…」と照れ笑い。中学時代から何度も駆け上がってきた階段でダッシュを繰り返し、当時の気持ちを思い出したことが、“開幕奪取”につながった。

賞金王過去2回の実力者は、昨季2勝をマーク。「今年は3勝することが目標。次の試合も優勝する感じで挑んでいきたい。賞金王をまた取れるように頑張っていきたい」。さらなる白星を積み重ねていく。

 

◆今平周吾(いまひら・しゅうご)1992年(平4)10月2日生まれ、埼玉県出身。埼玉栄高を中退し、米IMGアカデミーに留学。11年に帰国、19歳でプロ転向。18、19年と国内ツアー2年連続の賞金王。通算8勝。165センチ、66キロ。