鹿児島・開陽高の通信制課程で学ぶ2年の有薗純(17=霧島)が6バーディー、3ボギーの67で3日間通算8アンダーとし、優勝に王手をかけた。強みのアプローチショットを武器に、「100点です」という会心プレー。目標とするタイガー・ウッズばりの猛チャージで首位に浮上した。悲願の初優勝で、受験中のプロテストへ弾みをつける。

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鹿児島の“高校生タイガー”が、首位と1打差スタートから、猛烈な追い上げで単独首位に浮上した。

有薗は「一番難しい3番(パー4)で最初のバーディーが取れて良かった」。上り3メートルを沈めて波に乗った。5番パー4で初ボギーも、冷静だった。

9番パー3で残り10センチを入れるなど、3連続バーディーで前半ターン。3日目で初めて首位に浮上して「66で回りたかったんですが、3アンダーで100点です」。憧れるウッズばりに躍動した。

特にアプローチショットが得意で、この日も56度、59度のウエッジを駆使してまとめた。

九州アマ挑戦は中3から4度目。最終日へは「守るとこは守り、攻めるとこは攻める」といい、逃げ切る覚悟だ。現在、昨年ファイナルで落ちたプロテストを再受験中。優勝で、2次試験(7月)へ勢いをつける。【菊川光一】

 

○…日大1年の林田直也(18=ワカミヤ)が4バーディー、2ボギーの68で、通算5アンダーの2位につけた。「前半はいい感じで、ショットが良くて、パターも入ってくれた」と、3バーディー、ノーボギーで折り返し。後半は「危ないパーばかりでした」といい、流れを悪くした。だが、なんとか首位と3打差で、逆転V圏内に残った。

 

○…首位スタートの東北福祉大2年、田崎春樹(20=大村湾)は3バーディー、5ボギー、1トリプルボギーの75と崩れ、3位に後退した。風の影響もあって、「パーオンは半分もしてません」と話す大失速。だが、「6打差が1回ひっくり返ったことがあるんで」とし、優勝を諦めるつもりはない。21年はプレーオフの末、22年は1打差で2年連続2位。今回はその壁を突き破る。