雨が降り続く中で第2ラウンドが行われたが、午後4時5分、降雨によるコースコンディション不良のためサスペンデッドが決まった。21組60人が競技を完了できなかった。競技を終えた中では、この日2バーディー、1ボギーの中島啓太(22=フリー)が通算5アンダーとして暫定首位。石川遼はこの日4オーバー、通算8オーバーで予選突破が厳しくなった。

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メジャー仕立ての難コースに加え、朝から降り続く大粒の雨。さらには風もあった。伸ばしたスコアは1つだけながらも、中島はその価値をかみしめた。「この天候の中で、アンダーで回れたことは誇りに思っていい」。

2番パー5、3番パー3で連続バーディーを挙げ、「いいリズムでスタートすることができた」とうなずく。9番パー4でこの日唯一となるボギーをたたいたものの、集中力を維持。後半はすべてのホールでパーを並べ、暫定ながら首位に立った。

グローブやグリップは雨でびっしょりとぬれ「ティーショットを打つのにも神経を使った」という。打球はラフへと飛びがちになる中で、「そこからどこに打てばパーを拾えるか」と常に思考を巡らした。

日体大時代の21年にツアー初優勝。世界アマチュアランキング1位の実績を引っさげ、昨年9月にプロ転向した。前週のミズノオープンではプレーオフにもつれ込む熱戦を展開。惜敗した悔しさを晴らすべく、今大会に臨んでいる。「明日も上位に食らいつく気持ちでやっていきたい」。プロ初勝利を、国内メジャーの大舞台でつかみ取る。【奥岡幹浩】