前週に賞金王を確定させた中島啓太(23=フリー)が、1イーグル、5バーディー、ノーボギーの63で回り、単独首位発進した。

3番パー4のスーパーイーグルで波に乗り、王者の貫禄を見せた。同組で回った賞金ランキング2位の金谷拓実(25)は1打差2位。今季、賞金王を争ったナショナルチームの先輩後輩が、今大会も優勝争いを繰り広げて「消化試合」を盛り上げる。

   ◇   ◇   ◇

賞金王を確定させた、今の中島には運も味方にできる。3番パー4。第1打を左に曲げる。ピンチと思いきや、球は木に当たって跳ね返り、フェアウエーに戻って来た。残り114ヤードの第2打。56度のウエッジを振り抜く。ピン奥20センチに着弾すると、強烈なバックスピンがかかり、そのままカップに入った。スーパーイーグルに「完璧なショット、最高の結果」と右手でガッツポーズを作った。

学生時代から背中を追った金谷と同組。前週まで賞金王を争った2人は序盤からバーディーを積み重ねて首位争いを繰り広げた。今季最終戦。「あと3日で(金谷とのラウンドが)終わってしまうのは寂しい」と照れくさそうに笑った。

金谷とはアマ時代のナショナルチームの先輩後輩。立ちはだかる大きな壁でライバルでもあった。15年の日本アマでは、決勝で激突し、金谷に最年少優勝を献上。21年の東建ホームメイト・カップでも1打差で敗れ涙した。今季も最終日最終組の同組は3回。偉大な先輩と競り合うことで賞金王を引き寄せた。

賞金王は確定させたが、消化試合にするつもりはない。第2日も金谷と最終組で回る。「(金谷と同じ組で)戦えるのは楽しい。あと3日間ずっと一緒に優勝争いしたい」と、現在の国内ツアーの2トップで大会を盛り上げていく。今大会を制すれば、尾崎将司、松山英樹らに続き史上5人目の年間賞金2億円突破。14日からは米ツアー予選会に出場する。夢への挑戦に向けて、今大会でさらに勢いをつける。【村山玄】