タイガー・ウッズ(34=米国)が23日(日本時間24日)、自分のホームページでエリン夫人と離婚したことを明らかにした。この日、離婚届が米フロリダ州の裁判所に受理された。昨年11月の交通事故後に大量愛人スキャンダルが発覚。当初から夫婦関係の危機が取りざたされてきた。2人の子供の親権は双方が維持。注目の慰謝料は1億ドル(約85億円)から5億ドル(約425億円)ともいわれる。不倫の代償は想像以上に大きかった。

 多数の愛人が発覚してから約9カ月。ついに、ウッズの夫婦関係が終わりを迎えた。ウッズとエリン元夫人は「夫婦ではなくなったが、子供たちの親であることに変わりはない。今後も子供たちの幸せが最も重要です」との共同声明を発表した。

 04年10月、モデルだった元夫人と結婚。07年6月に長女サム・アレクシスちゃん(3)昨年2月には長男チャーリー・アクセルちゃん(1)をもうけた。だが、昨年の愛人スキャンダル以来、夫婦関係は完全に冷め切った。離婚届に7月3、4日にサイン。親権は双方が維持する。米情報サイト「レーダーオンライン」によると、米フロリダ州の裁判所に姿を現した2人は一言も話すことはなく、視線さえ一切かわさなかったという。

 生涯収入が850億円を超えるウッズだけに、巨額の慰謝料が発生する。米国の富裕層は結婚前に離婚調停金を決めるのが当たり前で、ウッズの場合は3億ドル(約255億円)といわれていた。慰謝料の詳細は明かされていないが、米メディアは1億ドル(約85億円)から5億ドル(約425億円)を予想。どちらにしても、愛人スキャンダルの代償はあまりにも大きかった。

 今季のウッズは9戦未勝利と不振を極める。5年以上にわたって君臨する世界ランキング1位の座も陥落寸前。今週は米ツアーのプレーオフ初戦バークレイズ(ニュージャージー州)に出場する。参加資格はプレーオフのポイントの125位以内で、ウッズは現在112位。100位以内に入らなければ、プレーオフ第2戦には進めず、シーズンは終了する。巨額の慰謝料の支払いのためにも、人生の転機をプラスに変えたいところだ。