F1から撤退したホンダのチーム売却先が、現在もチーム代表を務めるロス・ブラウン氏に決まった。今後は新チームとしての参戦となるが、将来の運営資金不足も懸念され、前途多難なスタートとなりそうだ。

 ホンダは過去のF1参戦経費について、具体的な金額を明らかにしていないが、年間約500億円以上とされる。車体開発に莫大(ばくだい)なコストがかかるためで、景気後退を受けた車の販売の落ち込みが、ホンダがF1から離れた要因となった。

 F1チームの財政事情は厳しく、有力チームのルノーでも今季終了後に終わる大手金融グループとのスポンサー契約は更新されない。ホンダは昨季の製造者部門で10チーム中9位と低迷。新チームも成績が伸びずスポンサーを獲得できなければ、資金不足で再び撤退を迫られる可能性もある。