<F1:日本GP>フリー走行◇8日◇三重・鈴鹿サーキット◇1周5・807キロ

 ザウバーの小林可夢偉(24)が強力な援軍を得た。名古屋市に本社を置き、FX(店頭外国為替証拠金取引)を展開するMJ社が日本GP限定のスポンサーについた。フリー走行に現れたマシンの黒地の側面に、オレンジ色の「MJ」のロゴが入った。スポンサー料は推定3000万円前後とみられる。同社の担当者は「今GPの活躍次第では今季の残りレースや来季も支援する可能性もある」とスポンサー継続も示唆した。

 ザウバーはBMWの昨季限りでの撤退で、ペーター・ザウバー代表の個人参戦チームになった。メーンスポンサーはなく、予算が限られるため、事故を起こすと替えの部品がなくなる危機の中で戦わざるを得なかった。そんな恵まれない環境での小林の奮闘が共感を呼んだ。開幕時から支援を続ける薬用シャンプーのスカルプDも日本GP限定で支援を増額している。

 この日のフリー走行はマシンの重量バランスを決めきれず、1回目14番手、2回目12番手とタイムは伸ばせなかった。コースオフも計7回喫したが、小林は「車の限界と自分の限界を知るためいろいろやった。金曜日はあんなもんでしょう」と前向き。スポンサー継続のためにも9日の予選で好位置を狙う。