世界5位の錦織圭(25=日清食品)が、難敵を突破し、今大会7度目の出場で初の4回戦進出を決めた。元世界7位で同31位のベルダスコ(スペイン)に第1セットをタイブレークで奪われたが、6-7、6-1、6-4の2時間15分で逆転勝ち。3度目の対戦で初白星を挙げた。18日(日本時間19日)の4回戦では8強入りをかけて同12位のロペス(スペイン)と対戦する。

 最後は自慢の強烈なフォアをたたき込み、錦織は右手で力強いガッツポーズをつくった。「ボールが重く感じるのと、コートはバウンドが高くはねる」という、この大会は昨年まで通算2勝6敗。過去2戦2敗のベルダスコに勝ち、「素直にうれしい。今まで勝てなかった相手に得意でない大会で勝つと、自分の成長を感じる」と手応えをのぞかせた。

 第1セットをタイブレークで落としたが、第2セットは、滑り出しから一気に5ゲームを連取した。「気持ちを切り替えた」と、流れを引き戻して、最終セットの第1ゲームで相手のサービスゲームを破ると、その差を最後までキープした。

 4回戦では過去3勝2敗のロペスと対戦する。プレースタイルはベルダスコとは対照的で、サーブとボレーを武器としストロークはのらりくらりタイプ。勝てば準々決勝でマリー(英国)との対戦が予想される。