第5シードの錦織圭(25=日清食品)が第14シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)に1-6、4-6、6-4、6-3、3-6のフルセットの末に敗れ、82年ぶりの4強進出はならなかった。

 試合開始から一時中断を挟んで4時間を超える死闘だった。錦織の食らいついたバックのリターンが、ラインを大きく超えた瞬間、ガックリ肩を落とした。

 第1、2セットを立て続けに落とし、ラケットをたたきつけるそぶりを見せるなど錦織のストレスはたまっていた。

 そんな中、信じられない珍事? が錦織の頭を冷やしてくれた。第2セットの第7ゲームを終えて2-5となった後、会場の金属板が落ちて約40分の中断となった。第2セットは捨てゲームとなったものの、第3セット以降、本来の実力がよみがえった。ファーストサービスの確率が上がり、際どいショットがビシビシとコート内に吸い込まれた。

 流れは錦織かと思われた。第5セット1-2からの第4ゲーム。ジュースからツォンガにブレークを許し、勝利の女神を手放した。 

 勝てば日本男子では1933年の佐藤次郎以来82年ぶりの4強進出となる快挙だったが、準優勝した昨年の全米オープン以来、自身2度目の4大大会の準決勝進出を逃した。