日本オリンピック委員会(JOC)が、来年のリオデジャネイロ五輪で実施される国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員選挙に、陸上男子ハンマー投げで2004年アテネ五輪金メダルの室伏広治(40=ミズノ)を擁立する方針を固めたことが2日、関係者の話で分かった。立候補すれば3度目となる。

 IOC選手委員会は五輪に選手の意見を反映させることが目的で、現役選手と元選手らで構成される。当選すれば、IOC委員にも就任する。

 JOCは3日の常務理事会で承認し、締め切りの15日までにIOCに届け出る方針。今回の改選枠は4人で、同一競技から選ばれるのは1人に限定されている。同じ陸上から有力候補が立候補すれば、厳しい選挙戦も予想される。

 室伏は08年北京五輪で初めて立候補し、落選。12年ロンドン五輪では1位当選者を上回る得票を集めたが、JOCの過剰な選挙活動が原因で選挙違反となり、当選無効となった。昨年、20年東京五輪・パラリンピック組織委員会のスポーツディレクターに就任。国際スポーツ界での人脈を広げ、再挑戦を望む声が高まっている。