ラグビー日本代表WTB福岡堅樹(23=筑波大)が、特製マウスピースで歯を食いしばって走る。W杯イングランド大会を戦う日本代表は23日、スコットランドとの第2戦に臨む。先発する福岡は、歯科医の父が作ったマウスピースで走力アップし、トライを狙う。

 持ち味は爆発的な加速力だ。「瞬間で抜ききるところの加速は自分の特徴」と自信を持って話す。50メートル走は5秒8。会場のキングスホルム・スタジアムについては「走りやすいグラウンドだと思う」と、“問題なし”を強調した。英国は天気が不安定で、通り雨も多い。「多少ぬかるんでいることは想定している」と、雨対策も頭に入れた。

 走りを支えるのは、歯科医である父綱二郎さんの手製マウスピース。今大会のために、日本代表の赤白と所属する筑波大のカラーである青が入ったトリコロールのマウスピースを新調した。歯並びの善し悪しで、食いしばった時に発揮される力に最大2割も差が出るという。幼少期からスルメとグミが大好きだった福岡は、自然と鍛えられた噛む力と父のマウスピースで爆発力を生み出す。