リオデジャネイロ・パラリンピック出場を目指す日本がタイを下し、好スタートを切った。

 序盤からエース藤本怜央(32)と香西宏昭(27)がドイツ仕込みの技術とパワーで圧倒。車いすが激しくぶつかり、時には床にたたきつけられることもあるが動じない。標的になりながらも“藤西コンビ”で計42得点を記録した。主将の藤本は「初日を勝利で飾れて良いスタートが切れた。確実にチーム力も上がっていて、世界に通用するチームになっている」と自信をのぞかせた。

 藤本は昨年9月からドイツリーグでプレーする。これまで「アジア王者」に君臨していた日本が同7月の世界選手権で韓国に初敗戦したことでドイツでの修業を決意した。香西も13年にドイツリーグで腕を磨いた。

 今大会でも最大のライバルは11日に対戦する韓国だ。藤本は「韓国に勝って、アジアチャンピオンとしての誇りを持ってリオへ臨みたい」。及川晋平ヘッドコーチも「昨日のオーストラリアとの練習試合にも勝ち、チーム状態は良い。やるだけです」と力を込めた。

 同大会は、中国やオーストラリアなど12の国と地域が出場。2組に分けて予選リーグを行う。各リーグの上位4チームが決勝トーナメントに進出し、3位までにリオ大会の出場権が与えられる。昨年の世界選手権9位の日本は、同大会優勝のオーストラリアを除く、6位韓国と8位イランとで残り2枠を巡る争いになりそうだ。