摂南大が2勝2敗で並んでいた近大を振り切り、3勝目で単独3位に浮上した。通称「摂南飯」で鍛え上げられた強力FWが、終盤に意地を見せた。

 近大の連続トライで2点差に迫られた後半31分。ゴール前で何度もフェーズを重ね、最後はNO8セコナ・トプイ(4年=トゥポウカレッジ)のトライで試合を決めた。FW陣を束ね、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたフランカー森山皓太(4年=東山)は「学校のサポートがあってこそです」と感謝を口にした。

 森山は大学入学時75キロだった体重を、102キロにまで増やした。驚異の27キロ増量の裏には、栄養士監修の下で準備される夕食がある。「これで全員が大きくなりました。僕は1食で2000カロリーが目安です。1試合出ると、体重が5キロ落ちたりする。だから1日5食食べたりします。本当にありがたいです」。通称「摂南飯」で培われたフィジカルが、勝負どころで生きる形になった。

 09年以来遠ざかる大学選手権出場へ、河瀬監督も「粘りが出てきて、今日のゲームで1つ強くなった」と手応えを口にする。森山は「必ず大学選手権に出て、摂南の名を全国にとどろかせたい」と熱く語り、大学への恩返しを誓った。