女子は63キロ級で、9月の世界選手権2位の川井梨紗子(至学館大)が五輪代表に決定した。

 川井が60キロ級決勝の姉妹対決を制し、五輪決定に花を添えた。初対戦となった3歳下の妹友香子に「勝負の世界。1点もあげられない」と私情なし。妹が「練習とは全然違った」という組み手で重圧をかけ続け、2分51秒でテクニカルフォール勝ちした。昨年まで主戦階級だった58キロ級で、五輪3連覇の伊調との対戦を熱望。約1カ月前に肋(ろく)軟骨を痛めて断念したが、「リオで金メダルを取って、いつか」と夢見た。母初枝さんは元日本代表で、「当時は五輪競技ではなかった。感慨深いです」と孝行娘に声をかけた。