英国オリンピック委員会(BOA)が2020年東京五輪の事前キャンプ地に神奈川県の横浜市と川崎市を選び来月、覚書を締結することが19日、分かった。英国選手団は300~500人と、世界トップクラスの規模を誇る。

 関係者によるとBOAは開催地東京に行きやすい場所を探していた。東京都と隣り合う川崎市には日本陸連第1種公認競技場の等々力陸上競技場があり、陸上選手団が利用する予定。

 水泳や水辺競技、室内競技は横浜市内の施設を利用する。横浜国際プールはパンパシフィック水泳選手権など国際大会も開催したことがあり充実している。同市は海辺に隣接しており、水辺競技で活用する。室内競技の一部は慶大日吉キャンパスを利用する予定。

 高地トレーニングを必要とする一部の競技は岐阜県の高地エリアを活用する方向。昨年11月、古田肇知事がロンドン市を訪れBOAと会談し、合宿実現に向けて協議を進めていくことで正式合意していた。

 英国以外では同11月、米国が東京都世田谷区と調印。スウェーデンが福岡市、エリトリアが神奈川県小田原市、同県箱根町、同県大磯町、スリランカが千葉県山武市、モンゴルの柔道が静岡県伊豆の国市、同国レスリングが同県焼津市、同国フェンシングが青森県今別町に決まっている。